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2024.01.25更新


下の前歯が生え始める生後6か月頃からお子さまの歯磨きもスタートする方がほとんどかと思います。お子さま用の歯磨き粉を選ぶときに必ずチェックしたいのが、フッ素の濃度です。フッ素は食品やお茶などにも含まれる自然由来のミネラル成分で、むし歯予防に効果的であるとしてWHO(世界保健機関)も使用を推奨しています。

 


〇フッ素の効果
フッ素の効果は主に3つで、

・歯の再石灰化を促進する
・歯質を強化する
・細菌の働きを弱める

などのことが期待されています。

 

〇変更後の推奨使用量
以前はフッ素の推奨使用量は0~5歳頃までは500ppm、6歳~14歳頃までは1,000ppmとされていましたが、この推奨使用量が変更になりました。新しくなった推奨使用量は以下のようになっています。

・0歳(生後6ヶ月ごろ)~2歳
1,000ppmを米粒大(1~2mm)

・3歳~5歳
1,000ppmをグリーンピース大(約5mm)

・6歳~
1,500ppmを歯ブラシ全体に(1.5~2cm)

フッ素の濃度は歯磨き粉のパッケージに明記されているので、よく確認して選んでみてください。

 

〇使用後の注意点
フッ素入り歯磨き粉を使った後は、うがいをしすぎないようにしましょう。せっかくのフッ素が流れ出てしまうと、効果が半減してしまいます。なるべくお口の中にフッ素が残るように、少量の水で1回うがいする程度にとどめましょう。

 

まだうがいができない赤ちゃんは、無理に口をゆすがなくても大丈夫です。ぶくぶくうがいができるようになるのは早くても2歳前後なので、それまではガーゼやティッシュで余剰の歯磨き粉をふき取る程度で問題ありません(フッ素は使用量を守れば安全なものなので、飲み込んでしまっても大丈夫です)。使用後の歯磨き粉は、必ずお子様の手の届かない場所に保管しましょう。

 

〇まとめ
今回ご紹介したのは毎日ご自宅で使っていただける歯磨き粉ですが、歯科医院でフッ素を塗布する方法もあります。歯科医院では、市販の歯磨き粉よりもずっと濃度が高いものを取り扱っているため、一層の効果を期待できるでしょう。また、乳歯のエナメル質は永久歯に比べて柔らかくむし歯になりやすいため、定期的にフッ素塗布を受けるのは特におすすめです。

 

毎日の丁寧なセルフケアと定期的な歯科の受診で、効率よくむし歯を予防しましょう。

 

投稿者: 藤田歯科豊中ステーションクリニック